Saturday, September 17, 2005

LAND OF PLENTY

イヤー素晴らしい映画でした。ベルリン・天使の詩、パリ・テキサス、そしてブエナビスタ!の巨匠ヴィム・ヴェンダースの新作です。

アフリカ、イスラエルで育った少女ラナ。
亡き母の手紙を伯父に渡すため、10年ぶりに故郷アメリカに帰ってきた。
誇り高き自由の地、アメリカを一人で守ろうとしている伯父ポール。
アラブ系のホームレスが殺される現場に居合わせ、二人は再会する。
ラナはその遺体を、残された兄ジョーに届けるため
ポールは事件の真相を突き止めるため
二人はアメリカを横断する旅に出る。
LAから最果ての地トロナを経て、
夢と悲しみの町ニューヨークまで。


世界の良心を体現したようなラナと、ベトナム戦争でのトラウマに今も苦しむポールとのやりとりが、ホント胸に突き刺さるようでした。
9・11以降のアメリカの迷走がものすごく丁寧に描かれています。
この監督らしい穏やかで美しい以映像のバックに流れる、レナード・コーエンやDAVID BOWIE、TRAVISらの音楽がまた最高。


昨夜、ひょんなことからエジプト×ギリシャのミックス、でもアメリカ国籍で、アイデンティティと良い音楽を模索して世界中あちこちを放浪する青年と食事をしたのですが、話題はどうしても、音楽、そしてWorld Peaceってなんなんだろうね、というところへいきました。
私のつたない英語でどこまで理解しあえたのかは不安ですが、でも、つまるところ、大切なのはこの世界の多様性をどれだけ身を持って知ることができるかだね、というところに落ち着いた、その翌日にこの映画。

ガイダンスに感謝です。